登山用品【山に何を持って行くかは条件次第です】

4/26【第一回・初心者向け登山教室】要約

1.山に何を持って行くかは条件次第です
①いつ・・・(季節はいつか、入山前日までに予測できた気象条件は)
②どこへ(山域は、コースの難易度は、ルートは明瞭か・・・・・一般かバリエーションか)
③誰と(単独か、複数か、大勢か・・・・・技術体力経験の差は、ばらつきをカバーするには)
2.それでも原則は三つあります
①その山行で使うもの(装備・食料・水・その他)
②どんな山行にも持参する小物(地図・コンパス・ライト・電池・トイレ用品・その他)
③ザックを必要以上に重くしない(包装材、機能の重複、過剰な食品、重い容器)
4月26日の第一回は、無雪期の一般ルートを日帰りまたは山小屋一泊程度で行くときの例をとりあげます。(○:必携、△:場合による)
【帽子】晴れた日は頭の日焼けも馬鹿にできない。また気温の低い時期、風があると鼻や耳が凍傷になる。この場合目出し帽が有効でネックウォーマーにもなるものを選ぶ。どちらか一方あれば良い。(△)
【ヘルメット】岩登りをやる人は皆持っているが、穂高、剣などの一般ルートを歩くだけなら安く軽いものがある。落石よりも転倒で頭を強打する危険のほうがずっと多いはず。簡易型でも効果があるだろう。(△)
【サングラス】夏山でも雪渓があるところでは必要。(△)
【日焼け止め】体にとって長時間あびる紫外線はストレスである。皮膚が炎症を起こすことは多くの人が経験済みだと思う。それだけでなく、疲労し、免疫力も低下すると口唇ヘルペスになる。(△)あるいは帯状疱疹にもなるのではないかと思う(前田)
【アンダーウェア】綿100%は不可。吸汗速乾ウェアなどは、各登山用品メーカーからいろいろな物が出ている。ドライレイヤーの上に重ね着すると汗の不快感も軽減されるようだ。(○)予備(△)
【上衣、防寒着、防風衣】あらかじめ山頂付近の天気や風、気温などは出発前に把握できる。低温対策といってもたくさんの衣類を持って行くのは考えものだ。冬山でないかぎり雨具を持って行くはずだ。それをフリースなどの上に重ねれば風も防いでくれて暖かい。(○)
【ズボン】最近の登山ズボンは撥水機能とストレッチ性が備わっていてずいぶん良くなった。(○)
【靴下】普通サイズの登山用靴下。(○)予備(△)膝下までの長い厚手の靴下には思わぬ効用があった。最近目が悪くなり下り道で足を樹木や岩に引っかけ、すねを傷だらけにすることが増えた。そのすねをを長い厚手の靴下が保護してくれるのである。また靴下が濡れる状況が考えられるときはネオプレン素材の靴下、ビニール袋などを用意して行く。靴の中がじゅくじゅくしているのは不快なものである。靴の中敷きは水を吸うものであり、かつ乾かない。誰か適度な剛性と柔らかさ、加工しやすさを兼ね備えた水を吸わない素材を知らないだろうか。
【靴】丹沢はもちろん、保証の限りではないがスニーカーで北アルプスの縦走などをやっても問題はない。私も北鎌尾根や滝谷や一ノ倉の岩場を行ったり来たりしていた時期もある。不都合なのは雪渓であって、これは進退窮まる。でも皆さんには登山靴をおすすめする。せめて甲の部分がしっかりしてアイゼンバンドを締められるものが良い。 靴を選ぶときのサイズ選びは厚手の靴下をはいてひもを緩めた登山靴に足を入れる。つま先を靴先に届かせたら、手をかかとの後に深く差し込む。これできつくもゆるくもないのが長さとしてはちょうど良いはずだ。幅やかかとのカーブなどは自分に合ったものを探すしかない。幸運を祈る。(○)予備(まさかとは思うが△)
【アイゼン】後と前にコバがある底の固い冬山用はワンタッチアイゼンが付けられる。3シーズン用の靴にはかかとにコバのついたものがあってセミワンタッチアイゼンが使える。コバがなくともエバニューやカジタックスの軽量な10本爪なら装着可能である。6本爪などの軽アイゼンなら制約はないがスニーカーに近い登山靴ではしっかり締められないだろう。アイゼンが外れると危ない。なお6本爪アイゼンの場合、5月の穂高周辺を例に取ってみよう。夏の縦走路を支障なく歩ける歩行バランスがある場合、西穂山荘と上高地の間は問題ないだろう。ルートファインディングは必要だ。徳本峠や涸沢往復はもっと容易のはずだ。涸沢から北穂高岳は南陵まで問題ない。そこからトラバースで北穂を目指す場合、凍結していないことが条件だ。雪が柔らかければ行けるだろう。ピッケルは必要なので少しおさらいしておこう。10本爪より6本爪のほうがバランス能力が要求されるのであるが、そこを理解していない人が多い。ザイテングラードから奥穂山荘までは行けるだろうが、奥穂高岳までは無理がある。ピッケルと正式なアイゼンを使いこなす必要がある。
【雨具】古い雨具は防水機能が保たれているか心配がある。防水処理を検討する。もも、肩、上腕を重点に。
【続いてスパッツの話】雨ズボンにはスパッツを併用するとよい。また強
い雨の時は雨具の下にスパッツを着けた方が良い。いずれにしてもスパッツがないと、どんなに防水の効いた靴を履いていても意味がない。登りで膝を上げると靴のうしろが雨具から外に出る。雨が流れ込むのである。
晴れた日の朝もスパッツの出番はある。切り払われていない登山道や藪に入ると朝露は思いのほかズボンを濡らす。靴下を濡らし、やがて靴の中をじゅくじゅくにする。ズボンが濡れるほどの露だったらスパッツを着けた方が良い。(○)
【ザック】ザックを小さめにしたがる人が多い。大きいとなんとなく荷物が重くなると感じたり、大げさととる人がいるかもしれない。それとも体に合わないように思うのかもしれない。ザックを選んでみよう。まず小屋利用2~3泊までの無雪期だから30~40リットルにしようかと思ったら、少し5~10リットル大きめにしよう。大きさは後にして、まず大事なのは体に合うかというところにある。腰ベルトを締めたとき荷重が腰だけにかかって肩ベルトが浮き上がるようだとザックが長すぎるし、肩に荷重の多くがかかるようだと短すぎる。胸のストラップは息苦しさを感じて使わない人もいる。あまり重要ではない。腰ベルトのパッドが大きいものはクライミングに向かない。シュリンゲ、カラビナの取り出しやザイル操作の邪魔になるからである。(○)予備(△アタック用にサブザックを用意するのはやめた方が良い。かさばるし重くなる。デポするなら防水袋に不要品を入れておき、軽くなったザックに必要品を詰めて行けば良い。空身では風を受けて寒い場合も結構多いのである)
【地図・・、コンパス、スマホGPS】一番普及しているのが「山と高原地図」それから国土地理院の1:25000地形図だろうか。私の場合、人があまり行かないところ、雪でトレースがあてにできない時は、国土地理院の電子地形図を購入して、これを1:12500や1:10000にかえて印刷している。こうすると目が悪くとも地形を読み取りやすい。GPSで現在地を地図上にポイントしながら歩くことが多い。
【ヘッドライト】ヘッドライトのスペックは、曰く○○○ルーメン、曰く○○メートルまで照らすなどとあるが、登山者としては第一に、真っ暗な山道で足下を照らしたいのである。その明るさも質を問いたいところなのだ。中心と周辺光量の差は少ない方が良いに決まっている。実際に点灯して比べてみよう。第二にLEDライトで注意することがある。充電式バッテリー専用で、乾電池が使えないものは選ばないことだ。併用できる製品の場合でも充電式バッテリーは点灯時間が短いのではないか。最初から乾電池を入れた方が良いかもしれない。第三に、LEDライトは電池切れの時に、いきなり消える。白熱球のようにだんだん暗くなるという親切心がない。だから暗闇でも手探りで電池交換できるようにしておくことだ。+-互い違いに何本かを使うなら、その組み合わせと形状を保った状態でセロテープで平べったくまとめておくと良いだろう。
【食料】私は「装備としての食料」ということを提唱したい。(○)
【防水】優れた防水袋が容易に手に入るようになった。ザックカバーでは実現できない利便性がある。①濡らしてはいけないものを濡らさない。②パッキングを手早くする。③目的のものを探しやすくする。④テントの中では整理袋、雪入れ、シュラフ足部分の濡れ防止、いろいろに使える。⑤そして嵩のあるものを小さくまとめる圧縮袋。(△)
入門編であり、時間も短いので全体に軽くふれておきました。もっと細かい説明が必要だったり実習が必要な項目もあります。それらは機会を改めてということにします。

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2019年5月25日